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2020.04.14
緊急事態宣言発令時に白内障手術を延期すべきか?

当院での新型コロナウイルス感染拡大に対する緊急事態宣言発令時の対策について、
多くの皆様からお問い合わせを頂きました。
今回は現時点で出されている日本外科学会および日本眼科学会の提言をご紹介いたしますのでご一読ください。

http://www.jssoc.or.jp/aboutus/coronavirus/info20200402.html
http://www.nichigan.or.jp/news/069.jsp

重要なポイントをまとめると以下のようになります。

1. 白内障手術の施術中に感染するリスクは低いが、無症候性感染者が患者もしくは医療従事者に存在する可能性は否定できないので十分な対策をとること(日本眼科学会)
2. 術前後の診察においては待合を含め十分な距離を確保すること(日本眼科学会)
3. 待機手術の実施や延期は、医学的観点及び限りある医療資源の効率的かつ効果的な配分の観点から多角的に検討して判断すべきである(日本外科学会)
4. 医学的必要性は、手術をその時点で行う必然性、患者の病態や年齢によって異なる術後の回復期に新型コロナウイルス肺炎を発症するリスク、手術の延期がもたらす医学的危険性を総合的に検討して決定する(日本外科学会)
5. 致命的でなくかつ緊急性のない手術は延期を推奨する(米国外科学会)

以上のことから、特に一般的な白内障手術が60代以上の方が対象となることも考慮し、延期すべきと当院では考えております。
また日本眼科学会の提言にある「十分」な対策においては具体的な基準が明言されておらず、手術施行の判断は慎重に考えなければなりません。
眼科においては従来から感染性の高いアデノウイルス結膜炎に対し診療を行っているから問題ないとする情報がインターネット等で散見されますが、
ウイルスの伝播様式が異なるため、同様のものとすることは出来ないことには注意が必要です。

視力低下のため日常生活が困難である場合や、至急手術をすべきであると考えられる白内障については、可能な限りの対策をもって手術を行っております。

皆様にはご不便ご迷惑をおかけいたしますがご理解賜りますよう何卒お願い申し上げます。

院長  渡邊 敬三

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